「大好きだった食堂」

青森事業部 荒 幸一

この度、東北写真記者協会賞の映像部門において金賞を頂くことができました。

この企画は青森市で人気の食堂、樽幸さんが47年の歴史に幕を閉じることになり、その最後の1日を追いかけるというものでした。

はじめは私自身4年ほど自分の企画を作ることから離れていたため、作りたい気持ちは凄くありましたが当時長物の編集も入っていたこともありとても腰が重く、誰かにやって頂きたいという思いが先にありました。

そんな中、閉店すると聞いたときから店に毎日行くと豪語していた大先輩のKディレクターとその食堂に行った時に「お前が企画やってみろ、みてみたい。」と1番人気のオムライスを口いっぱいにほうばりながら言った冗談混じりの言葉に、背中を押され、この企画に取り組むこととなりました。

樽幸さんは昔からテレビ取材お断りのお店でしたが最後ということで快く引き受けて下さいました。

OA後にはおかみさんが「なんだか花道を作ってくれたみたいだ、映像に残してくれてありがとう」といって下さり、全てが報われたような気がしました。

さらに1番上の協会賞も狙いにいきたいと思います。


はじめてのカープ秋季キャンプ2019

広島第一事業部 桑田 樹

去年の4月に入社して1年目はカメラアシスタントから始まり、主に報道の取材と編集をしてきました。その年広島では尾道市向島の受刑者の逃走潜伏。豪雨災害。カープのリーグ3連覇など、大きなニュースが立て続きに起こりました。そのような状況の中で先輩方からカメラの知識を学んできました。


 2年目からは報道だけではなく、入社前からやってみたかったカープの取材に行かせてもらえることになりました。広島東洋カープは去年リーグ3連覇を達成し、広島県全体がカープ一色といっていいほどの人気で、子供からお年寄りまで愛されているチームです。

自分も小さいときからカープファンで家族と試合を観戦したり、テレビでも見てきたりしました。そんな環境で育ってきた自分にとって、地元広島でカープを撮影できている事はすごく誇らしい事だと思っています。

練習や試合では主に一塁側から選手のリアクションを撮る取材をしてきました。ストレートニュースのカメラワークと違い、スポーツでは素早いカメラの動きや、試合状況を理解して撮っていかなければいけないので今でも日々勉強中です。

 今年の11月1日から11日まで、日南秋季キャンプ取材にいかせていただきました。
1日の取材の流れは、守備練習、打撃練習、ブルペンでのピッチング練習、紅白戦、企画用のインタビューなど様々な内容がありました。


練習では選手、コーチ、監督が同時に様々な練習をしているので、選手を狙っていてもいつ大切な場面が起きるか分からないので、周囲の確認をしながら撮影しなければなりません。コーチが指導している場面では選手を撮る位置にいてもコーチの顔が撮れない…など、素早く位置を移動しながら撮影していかないと、映像で伝わりにくくなってしまいます。次の動きを考えながら取材していくことに大変苦労しました。

スポーツ編集はあまり経験がなくOAまでに完成させないといけないので、時間との戦いでした。ディレクターや同行した濵﨑課長に教えてもらいながら試合、練習の繋ぎ方を学びました。自分が撮った素材も毎日チェックしてもらい、時には厳しい指導を受けながら11日間の日々を終えました。


 嬉しいサプライズもありました。取材後ディレクターがカープの選手と連絡を取ってくれていて一緒に食事をさせていただきました。普段は聞けない野球に関しての話やプライベートなことまで話してもらい、テレビで見ていた選手に自分の名前を呼ばれ会話をしていることが不思議で特別な時間になりました。


 キャンプでは選手との距離も近く、特徴や人柄を間近に知ることができて良かったです。入社2年目でキャンプの取材を経験させてもらえることはなかなか無い事だと思うので、この経験を活かして来年から先輩方に教わりながら一人前になれるように頑張っていきたいと思います。